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親知らずを矯正で動かして自分の歯で噛み合わせを取り戻した症例

2026.09.01
姫路市今宿の歯科医院 ひめじオリビエ歯科クリニックの松本です。

「銀歯やセラミックが外れた」「被せ物を外して治療しようとしたら、奥まで虫歯が広がっていて抜歯と言われた」という経験はありませんか?

神経を抜いた歯は痛みを感じにくいため、被せ物の下で知らず知らずのうちに虫歯(二次カリエス・縁下カリエス)が進行し、気づいたときには歯茎の奥深く、骨の近くまで達して「残せない」と診断されるケースは少なくありません。

抜歯宣告を受けるとインプラントや入れ歯を連想しがちですが、条件が揃っていれば「後方の親知らず(8番)」を矯正治療で手前に引き寄せ、失った奥歯(7番)の代わりに使うという選択肢があります。

今回は、被せ物を外した後の重度虫歯になっていた患者様が、親知らずの近心移動を伴う全顎矯正で天然歯を残し、美しい歯並びを再建した症例をご紹介します。

症例概要

  • 主訴・初診時の状態 奥歯の被せ物に違和感があり再治療のために外したところ、内部の虫歯が歯茎の下深くまで大きく進行(縁下カリエス)。過去に神経を抜いていたため進行している状態でした。
  • 治療方針 残せない第二大臼歯(7番)を抜歯。後ろに残っていた親知らず(8番)を活用し、全顎ワイヤー矯正で手前に大きく移動(近心移動)させて7番の位置へ配列。全体の噛み合わせや歯並びのバランスも同時に改善。
  • 治療結果 インプラントやブリッジといった人工歯を補うことなく、ご自身の親知らずをそのまま奥歯として機能させ、良好な噛み合わせを再建。

被せ物の奥の虫歯で「抜歯」と言われたときの治療選択肢

通常、奥歯(7番)を失った場合は以下のような選択肢が一般的です。

  • インプラント:噛み心地は良好だが、外科手術が必要かつ自由診療。
  • ブリッジ7番欠損の場合、手前の健康な歯(6番・5番)を大きく削る「延長ブリッジ」になりやすく、残存歯への負担が大きい。
  • 部分入れ歯:保険適応だが違和感が強く、噛む力も低下しやすい。

しかし、今回のように健康な親知らずが残っている場合は、矯正治療によって「自分の歯を代打として使う」ことが可能です。

親知らずを活用する矯正治療のメリット

  • 1. 天然歯の「噛み心地(歯根膜)」を残せる 自分の歯には、噛んだときの硬さや圧力を感知する「歯根膜」というセンサーがあります。インプラントにはないこのクッション機能により、自然で負担の少ない噛み心地を保てます。
  • 2. 手前の健康な歯を削る必要がない ブリッジのように周囲の歯を大きく削らないため、お口全体の歯の寿命を縮めません。
  • 3. 歯並び全体の噛み合わせも整う 奥歯を動かすと同時に全顎矯正を行うため、前歯のガタつきや噛み合わせの不調和も根本から改善できます。

「被せ物の下の虫歯で抜歯」と告げられても諦めないでください

被せ物を外して重度の虫歯が見つかると、ショックを受ける方が非常に多いです。しかし、親知らずの生え方や骨の状態によっては、諦めずにご自身の天然歯を活かせる道があります。

「抜歯と言われたけれど、インプラント以外の方法はないか」「親知らずを使って奥歯を残したい」という方は、ぜひ一度当院のカウンセリングでご相談ください。





矯正治療に関するページはこちら

院長

松本 憲一
ひめじオリビエ歯科クリニック院長の松本と申します。当院ではインプラント治療、審美セラミック治療、精密根管治療に力を入れており、なるべく患者様に負担が少なく長持ちする治療を心がけています。こちらのブログでは当院で治療を行った治療例を記載させていただいていますので参考にしていただければと思います。
歯のことでお困りの方は気軽に当院にご相談ください。
  • 略歴
    • 国立岡山大学歯科部歯学科卒業
    • 姫路赤十字病院 研修医修了
    • 岡山大学大学院歯薬学総合研究科 博士課程修了
  • 所属学会・資格
    • 日本口腔外科学会 認定医
    • 日本インプラント学会 会員
    • インビザライン 認定医
    • ヨーロッパインプラント学会(EAO) 会員

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